はじめに
2024年4月に発表されたチャットAIである”Claude3”がAnthropic社から登場しました。なんとClaude3はOpenAI社のGPT-4の性能を超えた特徴を持っており話題になりました。そんなClaudeの紹介をしたいと思って記事にしました。内容としては、概要から、以前のモデルの歴史や他モデルとの違いをまとめた内容となっています。どのチャットAIを使えばいいか迷っている人の助けになればいいと思います。
Claude3とは
Anthropic公式URL:Claude \ Anthropic
ClaudeはAnthropicが提供する次世代型AIアシスタントです。ChatGPTやGoogle Bardと同様にチャットインターフェースをユーザーに提供しています。また、APIの提供、及びSlackにも対応しており、他のサービスと連携しやすい形で設計されています。
現在はウェブ版のみで扱えます。
Anthropic社とは
Anthropic(アンソロピック)は、OpenAIの元メンバーによって設立されたアメリカの人工知能(AI)スタートアップ企業で、公益法人でもあります。Anthropicは、責任あるAIの使用を企業理念とし、汎用人工知能(AGI)と大規模言語モデル(LLM)の開発を専門としています。
Anthropicは、OpenAIの元上級メンバーであるダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイ(兄妹)によって2021年に設立されました。ダリオ・アモデイはOpenAIの研究担当副社長を務めていましたが、OpenAIのAI開発方針に異を唱え、複数の幹部らが同社を退職し、Anthropicを創業しました。
Anthropicは、生成AI市場で注目を集めています。
Googleから約20億ドル(3000億)やAmazon(AWS)から約40億ドル(6000億円)など大きな投資を受けており、その技術力とビジョンが高く評価されています
特に、同社が開発したAIチャットボット「Claude」は、OpenAIのChatGPTに対抗する製品として評価されています。Claudeは、高いパフォーマンスを発揮しつつ、コストを大幅に抑えることができ、大量の文章を一度に処理する能力も持っています。
Claudeの特徴
Claudeの主な特徴はこの3選があり、いずれも他のモデルより高い性能を感じさせるものがあります。
人間らしい自然な文章を生成:
Claudeは適切な言葉を選び、人間が書いた文章に近い自然な表現で文章を書くため、生成された文章をそのままオウンドメディアやSNSなどに掲載できます。言語処理能力が高いです。
読み込める文章量が多い:
Claudeは従来のAIよりも一度に読み込める量が多く、全体を正確に理解する能力が高くなっています。Claude3は、最大20万トークン(約15万文字)の読み取りに対応しており、分量が非常に多いレポートや電子書籍でも読み取りが可能です。単純なパターン認識やテキスト生成を超えた複雑な認知タスクを実行ができます。
コード生成能力が高い:
プログラミングが得意で、必要な機能を入力すれば、その機能の実装に適したコードを生成してくれます。HTML と CSS で Web サイトを作成したり、画像を構造化された JSON データに変換したり、複雑なコード ベースのデバッグを開始したりできます。
Claudeの最新バージョン
Claudeの最新バージョン「Claude 3」は、2024年3月4日に発表されました。このバージョンでは、「Opus」、「Sonnet」、「Haiku」の3つのサイズが提供され、Haiku以外は同日から提供が開始されました。これらはclaude.aiとClaude APIで利用できます。これにより、ユーザーは自分のニーズに合わせて適切なサイズのモデルを選択できます。
Opus
Claude3の中でも最も高性能なモデルです。そのレベルは、Anthropic社の生成AIの能力測定でのベンチマークテストで大学院レベルの指標をたたき出したほどで、Opus(50.4%)と他モデルのGPT-4(35.7%)を上回る数値を出しました。また大学の学部レベルの専門知識を測る指標でもOpus(86.8%)、GPT-4(86.4%)とここでも上回った数値を出しています。
高度なタスク処理
科学データの分析やコンピュータコードの生成など、高度なタスクを処理する能力があります。
人間に近い理解力
複雑なタスクにおいて人間に近い理解力と明瞭な表現力を示しています。
大規模なコンテキストの理解力
最大20万トークン(約15万ワード、または500ページ以上のドキュメント)までのコンテキスト長に対応しています。
Sonnet
Sonnetも知能、バランスが優れたモデルで先ほどのベンチマークテストでもSonnetは(40.4%)とGPT-4(35.7%)を上回った数値を出していてコスト効率も良いのが特徴です。
Haiku
Claudeシリーズの中でも最も早くほぼ瞬時の応答性を実現します。簡単なクエリやリクエストに比類のない速度で回答します。ユーザーは、人間の相互作用を模倣するシームレスな AI エクスペリエンスを構築できるのが特徴です。
超高速な応答速度
32,000トークン未満のプロンプトに対して1秒あたりなんと21,000トークン (約30ページ) を処理します。
Claudeのバージョン歴史
Claude:
Anthropic社が2021年に設立された後、最初にリリースされたバージョンです
Claude 2:
2023年7月にリリースされ、このバージョンから一般公開されました。このバージョンは、SlackやZoomなどの企業の製品に組み込まれていました。
Claude 2.1 LLM:
2023年11月30日にリリースされ、前モデルと比較して精度が向上し、より低価格で提供されると同時に、開発者向けのベータツールも提供されました。
Claude 3 Opus:
2024年3月26日にリリースされ、ChatGPTの最も良いバージョンであるGPT-4を初めて超えるという快挙を成し遂げました。
特にOpusが際立って高い評価を得ている
他のAIモデルを上回る性能
Claude 3 Opusは、OpenAIのGPT-4やGoogleのGeminiなどの他の業界モデルを上回る性能を発揮しています。特に、大学院レベルの専門家による推論(GPQA)では、Opusのスコアは50.4%で、GPT-4の35.7%を14.7%も上回っています。
Chatbot Arenaでの評価
AI研究者が大規模言語モデルの相対的な能力を測定するために使用する「Chatbot Arena」において、Claude 3 OpusがOpenAIの大規模言語モデル「GPT-4」の性能を初めて上回ったことが報告されています。
Claude3の利用料金
Claude proに登録すると先ほどの3つのサイズを選択して使うことができます。用途に応じて使い分けるのが賢い使い方です。
価格は月額20ドル+税でサブスク型で利用できます。
またAPIの利用は従量課金制で使うサイズによって値段も変わります。
各コスト:[100万トークンの入力 |$/100万トークンを出力]
Opus: 15ドル|75ドル
Sonnet: 3ドル |15ドル
Haiku: 0.25ドル|1.25ドル
Claudeと他モデル(GPT,Gemini)との比較
GPTとの比較
Claude3 Opusは、GPT-4を初めて超えるという快挙を成し遂げました。GPT-3.5の16,000トークンを大きく上回る200,000トークンのコンテキストウィンドウを持ち、より広範なデータを一度に処理する能力を持っています。
Geminiとの比較
Claudeは、Gemini Advanced(有料版)と比較しても、Claude3 Opusの方がシンプルでより良いコードを出す傾向が高いとされています。
画像を見る限り比べてみても性能の高さがわかると思います。Sonnetに関しては、GPT-4やGemini Proと比べて満遍なく高い性能をたたき出しており、Haikuに関してもGPT-3.5やGemini Proと遜色ない、むしろちょっと高いくらい優秀です。そして最上位モデルのOpusに関しては、GPT,Geminiの最上位モデルであるGPT-4やGemini Ultroを完全に超える性能をたたき出しています。それくらい特出しているのが見て取れます。
Claudeのセキュリティ
Claudeは企業向けのセキュリティとデータハンドリング(データの収集、保存、処理、分析、解釈の流れ)に関してエンタープライズグレードのセキュリティを提供しています。これにより、ユーザーのデータは安全に保護され、プライバシーが確保されます。
まとめ
Claude3はチャットAIの最新であり且つほかのモデルを上回る能力を持っている。値段も手ごろで利用しやすく各用途に分けてサイズを選択できる点で使い分けができ効率的に扱うことができる。今現在で最新を使いたい方にお勧めといえるものといえます。またお試しで無料版も利用(無料版は、少ない対話と制限があり一度使うと数時間の制限がかかって対話できなくなる点に注意)でき性能を試すことができます。
性能は関係なく無料でチャットAIを活用したい方はGPT-3.5やBing Copilot等を使うことができます。が有料版でバキバキこなしていきたい方は、Claude3が今のところおススメといえます。
Anthropicの方でもこのバージョンが限界であるとは思っていないと発表しているので今後さらに高い性能のチャットAIが登場することは確実といえます。またAnthropicだけでなくOpenAIやGoogle,さらにAmazonなども開発を続けているようなのでClaude3以上の性能を持ったAIが次はどこから登場するのか待ち遠しいと感じます。
おわりに
今回AnthropicのClaude3を紹介しましたが外側のすごさはわかっていただけたかなと思います!やはり何事も外側の情報は理解できるのですが使ってみないとわからない事ばかりなので気になった方は一度無料版のClaudeを使ってみる事をおススメします。登録はすごく簡単でほかの記事を見たりしなくても公式サイトから入って一つずつ登録すればすぐに利用できます。こっちにも公式サイトのURLを貼っておくので気になった方は飛んでみてください。
Anthropic公式ページ:Claude \ Anthropic
読んでいただきありがとうございました。
ほかにもGPT やCopilotの記事を出しています。気になった方はぜひ読んでいってください!!